BCP(事業継続力強化計画)の認定は、税制優遇や低利融資といった直接的な経済支援だけではありません。
認定を受けることで、企業は**「信頼される体制」を対外的に示すことができ、
同時に保険料・共済掛金の削減といったリスクコストの最適化**も実現できます。
つまり、BCP認定は「守りの経営」を超え、信頼性とコスト効率を高める戦略的投資なのです。
認証マーク発行による企業イメージの向上
信頼性の「見える化」
BCP認定を受けた事業者には、**経済産業省発行の「事業継続力強化計画認定マーク」**が付与されます。
この認定マークは、企業が「災害に強い事業運営体制」を構築している証明です。
- 名刺や会社案内への掲載
- 自社Webサイト・パンフレット・プレゼン資料での使用
- 官公庁・自治体・取引先への入札書類や審査書類に添付
これにより、企業の防災・減災への取り組みを**客観的に可視化(見える化)**できます。
特に、取引先選定やサプライチェーン再構築が進む近年において、
BCP認定は「取引を継続できる企業」の証として信頼性を高めます。
リスクファイナンスの効率化:損害保険料の割引措置
割引の仕組み
複数の損害保険会社や共済団体では、
BCP認定を取得した事業者のリスク管理体制を評価し、保険料の割引を個別に検討しています。
割引は一律ではなく、**「リスクの低さを実証できる取り組み内容」**に応じて判断されます。
代表的な適用例:
- あいおいニッセイ同和損害保険
- AIG損害保険
- 東京海上日動火災保険
- 全日本火災共済協同組合連合会 など
これらの保険会社は、企業がBCPを通じて「損害発生リスクを下げる努力」を行っていることを評価し、
保険数理上のリスク軽減分を保険料に反映します。
評価される主な「リスク管理体制」の実例
損害保険会社がBCP評価時に注目するのは、**計画書の有無だけではなく、実践状況(運用の実効性)**です。
以下のような取り組みが、実際に「保険料割引」や「契約優遇」の評価対象となります。
1. 防災設備と物理的リスク対策
- 受変電設備や制御盤の嵩上げ(水害対策)
- 止水板・防水堤の設置(浸水防止策)
- 自家発電設備・燃料備蓄(停電対策)
- 機械設備の固定・免震化(地震・転倒対策)
これらの設備導入は、火災・水害・地震による損害規模を直接的に抑える要素として、保険会社が重視します。
2. 訓練・教育の実施頻度
- 年1回以上の避難訓練・防災訓練
- 初動マニュアルの社内共有・改訂
- 責任者・代行者の明確化と連絡手順の確認
「紙の計画」で終わらず、定期訓練が記録として残っているかが重要な評価ポイントです。
3. ハザードマップ・リスクアセスメントの導入
- 各拠点のハザードマップ分析による被害想定
- 避難経路・避難場所を明文化した社内マニュアルの整備
- 災害リスク評価を基にした拠点再配置や保管場所分散
リスク把握に基づいた対策の存在が、「リスク低減の合理性」として高く評価されます。
4. 取引・サプライチェーンの復旧計画
- 代替供給ルート・代替生産拠点の確保
- 取引先との情報共有・協定整備
- 復旧時の優先順位(クリティカルプロセス)を明記
災害時の対応体制がサプライチェーン全体のリスクを軽減するため、
「業界全体の安定に資する取組」として評価されやすくなります。
対象となる保険・共済の例
BCP認定を取得した企業が割引や優遇の対象となる保険・共済には、次のようなものがあります。
| 区分 | 保険・共済名 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 損害保険 | あいおいニッセイ同和損保、東京海上日動、AIG損保など | 火災保険・企業財産保険・休業補償保険の保険料割引 |
| 共済制度 | 全日本火災共済協同組合連合会 等 | 掛金割引や契約更新時の優遇措置 |
| 地方制度 | 一部自治体・商工会議所 | BCP策定企業への共済加入補助・掛金助成 |
これらの割引は「企業規模」「業種」「防災対策の具体度」に応じて判断され、
申請時に認定通知書やBCP計画書の提出が必要となります。
結論:信頼とコスト効率を高めるBCP戦略
BCP認定は、金融支援だけでなく、企業の「信頼」と「経済効率」を同時に高める戦略ツールです。
- 認証マークで信頼性を「見える化」
- 保険料割引でリスクコストを削減
- 訓練・設備対策を通じて、損害リスクを定量的に低減
このように、BCPは「経営資源の保護」だけでなく、信用力・資金効率・ブランド力を強化する総合的な仕組みです。
行政書士事務所POLAIREでは、
BCP認定申請に加え、補助金・税制・保険制度など複数制度を組み合わせた最適な戦略設計を支援しています。
企業規模や業種に応じた防災投資計画の作成から、金融・保険の実務的な連携まで、ワンストップでサポートいたします。
行政書士事務所 POLAIRE(ポレール)
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