※2025年11月現在の情報です。
BCP(事業継続力強化計画)の認定は、「災害対応力の向上」という目的に加え、設備投資コストの軽減という経済的メリットをもたらします。
特に注目すべきが、
「中小企業防災・減災投資促進税制」(特定事業継続力強化設備等の特別償却)です。
この制度を活用すれば、災害リスクに備えるための設備投資に対して、取得価格の16%を特別償却として損金算入することが可能です。
つまり、**「減災対策=税制優遇」**という形で、経営と防災を同時に強化できる制度設計となっています。
特別償却16%の適用条件とメリット
適用対象者
対象となるのは、青色申告書を提出する中小企業者等(法人・個人事業主)です。
中小企業基本法に定める「中小企業者」の範囲に該当し、かつ事業継続力強化計画の認定を受けた事業者であることが必要です。
優遇措置の内容
認定中小企業者が、認定日から1年以内に、計画に記載された対象設備を取得・使用した場合、
取得価額の16%を特別償却することができます。
この特別償却により、初年度の減価償却負担を軽減でき、資金繰り改善と再投資促進の効果が期待できます。
適用対象期間
本制度の適用期間は以下のとおりです。
- 開始日:令和元年7月16日
- 終了日:令和9年3月31日
この期間中に認定を受けた計画が対象となります。
※認定から1年以内に設備を取得・使用することが条件です。
特別償却の対象となる設備(「モノ」の具体的な減災対策)
特別償却の対象となるのは、自然災害の影響を軽減する機能を持つ減価償却資産です。
ここでは主な対象設備を種類別に整理します。
機械及び装置(取得価額100万円以上)
- 自家発電設備(停電対策)
- 浄水装置・揚水ポンプ(断水対策)
- 耐震・制震・免震装置(地震対策)
これらは、災害発生時の事業中断リスクを減らすだけでなく、早期復旧を可能にする中核設備として高い評価を受けます。
建物附属設備(取得価額60万円以上)
- 自家発電設備(固定式・キュービクル式)
- 高圧受電設備(キュービクル式高圧受電設備)
- 止水板・防水シャッター(浸水対策)
- 空調・換気設備で災害時の安全維持に資するもの
これらは建物の機能を支える設備であり、防災・減災を通じた事業継続性の確保を目的としています。
注意点:対象外となる設備
次のような設備は本税制の対象にはなりません。
- 建築基準法や消防法等で設置が義務付けられている設備
- 法定点検・設置義務に基づく非常照明・避難器具など
つまり、「自主的に事業継続のために導入した減災設備」が税制優遇の対象となります。
適用手続きの確認
制度の活用には、認定の取得と税務手続きの両方が必要です。
以下の流れで進めます。
1. 認定の取得
- 事業継続力強化計画を作成し、経済産業大臣の認定を受ける
- 計画内に導入予定の設備を明記する
- 認定通知書を受領後、1年以内に設備を取得・使用
2. 税務申告時の手続き
税制の適用を受けるためには、税務申告時に以下を添付します。
- 対象設備の償却限度額の計算明細書
- 認定通知書の写し
- 認定を受けた計画書の写し
これらの書類は、税務調査等で提出を求められることがあるため、原本を適切に保管しておく必要があります。
まとめ:税制を活用して「備えながら成長する経営」へ
BCP認定は、単なる防災計画ではなく、「投資の後押し」と「税制優遇」を同時に実現する経営戦略ツールです。
特に中小企業防災・減災投資促進税制の**特別償却16%**は、
- 災害への備え
- 設備更新による生産性向上
- 財務面の安定化
の三つを同時に達成できる制度です。
計画の作成・認定・税務申告を一体的に行うことで、「安全」と「成長」を両立する経営基盤が整います。
制度の適用を検討する際は、行政書士や税理士等の専門家の支援を受けながら、確実な申請と効果的な設備導入を進めましょう。
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